第20章 世界
「…まだ食べますか?」
降谷君にブルスケッタを食べさせられている彼女を横目に珈琲を飲む
「僕にもください…」
そう言って彼女が口を付けた反対側から降谷君は齧って食べてしまった。
彼女は恥ずかしそうに顔を伏せている。
俺としては面白くない。
「ボ…ボク、此処がどういうところなのか知りたいなぁっ!」
ボウヤがこういう空気を打ち砕く天才に思えた。
実際、降谷君も気になるようで真面目な表情に変わる。
彼女はボウヤの声にそうだねと言って降谷君の上から降りた。
「此処はね、“本部”って呼んでるところ。
あと、安室さんには伝えたんだけど、セーフティポイントでもある場所なんだ。」
それを聞いた降谷君は首を傾げた。
「ですが、この間とは違う船と言いましたよね?」
「正確にはね、海の上がセーフティポイントなんだよ。あの革物の店、覚えてるかな?」
「ええ。」
「あの店にはそれ以外にも何かありそうなんだけど、そこはまだ調べ切れてないんだよね。
ただあの店の地下には地下貯水槽がある事が分かってね、そこに海水が入ってるようなんだ。」
「つまり、海にいればそこはセーフティポイントなの?」
「それはまだ試した事はないから分からないかな。無駄に試したくもないし。」
「言えてますね。…取り敢えず船の上とあの店はそう言えると考えて良いでしょう。」
「それで、“本部”というのは?」
「それは今から見せに行くよ!ついて来て。」
執事に視線を彼女が送るとインカム越しに何かを話しているようだった。
.