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スモーカー【名探偵コナン】

第16章 荒波


結果、ホエールウォッチングに自分も参加する事になり
その後も皆でお茶をして博士の家を後にした。

工藤邸に到着すると門が少しだけ開いていて。
少しの期待を抱えて通ると鍵も開いていた。


「みなみ、おかえり」

『赤井さん?!』

中に入ると赤井さんが出迎えてくれて…
普段は自分が出迎える方だったから、逆だと何だか凄く嬉しい

「今日は早く終わってな。お前が驚くだろうと思い、敢えて黙っていたんだ」

『え〜言ってくださいよ…そしたら少しでも一緒に居れたのに…』

玄関先ですぐに赤井さんに抱きつけば腕を回してくれて。

「そいつは悪かった。今日は楽しめたか?」

『はい!あの、それで…来週なんですが…』

「駄目だ」

『いや、あのまだ何も』

「八丈島だろう?」

『あ、聞いてたんですね…』

テーブルに向かい合って座り、ホエールウォッチングの話になってから
少し声のトーンは変わって。
今は声以外沖矢さんの状態で表情は分かりづらい。


『あの、どうして駄目なんですか?』

「そこの近くに組織の構成員が潜入していてだな、みなみならそれがどういう事か分かる筈だ」

『そうだったんですね…でも、そこに近付かなければ』

「いや、駄目だ。もし奴らがお前に目を付けていたらどうする」

『それは…』


まさかそこにまで組織が居るとは思っていなかった。でもベルモットには既に知られているし…
赤井さんには今も話してないけど。


赤井さんの言いたい事は凄く分かってる。
だけど…せっかく皆と楽しい思い出が出来るというのに…
一時の楽しさを置いてまた留守番をするだけなのは正直言って辛い


「すまんな。これはお前の為でもあるんだ」

分かり易く表情が曇るみなみを見ると、最近ずっと何処にも連れて行ってやれてない申し訳なさを更に感じる。

留守番ばかりさせていたみなみに本当ならボウヤ達と更に交流を深めて貰いたい所だが、もしも組織に攫われたりなんかしたら耐えられん。


『分かりました…』

赤井さんには悪いけどやっぱり行きたい…
どうにか説得するしか無さそう…
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