第18章 告白
「それはよかった………で…………俺の事どう思っているの?」
『嫌いではないからな。でも俺……………うっ…………っ…………』
「!?突然泣き出してどうしたの実音………」
実音は突然泣き出した。涙が止まらない。
………私………凪くんの事は嫌いじゃないけど女って事も内緒にしていてくれてありがたく思っている。こんな私の事をそんな風に思ってくれて嬉しいんだけど、でもやっぱり過去の事があるから無理だよ……………人を好きになれない。なりたくない。ならないってもう決めたから………
『ごめんなさい……………俺…………いや、私の事をこんな風に思ってくれて気持ちは嬉しいんだ………………でも、でもっ………私は凪くんの気持ちは受け入れられない……………あんな過去はもう嫌だから……………ある特定の誰かを好きになるなんてしたくないから…………』
ごめんなさい。本当に勇気を出して言ってくれたんだと思う。だって凪くんの心臓すごくうるさいんだもん。こっちまで伝わってくる
「っ…………………………俺フラれちゃったね……………」
『ごめん、なさい…………』
本当に本当にごめんなさい
「でも諦めないから」
『え…………』
お願いだから諦めて
「過去なんて忘れさせるぐらい………俺の事好きになって振り向かせるから」
『いや、で、も…………ごめん』
「絶対にやだ………諦めたくない」
私の事、真剣な瞳で見つめてくる。そんな目で見ないで。何も言えなくなるから。しばらく見つめられていたら……………いつの間にか唇を奪われていた………………
一瞬何が起こったかわからなかった
『…………………』
「顔真っ赤」
『だって急に凪くんがっ』
「したいからしたんだよ。かわいい実音が悪いからもう1回したい…………」
再び唇を奪われてしまった…………さっきよりも長かった気がする。その後しばらく凪くんに抱きしめられていた。でも不思議とキスは嫌じゃなかったんだ…………すごく恥ずかしくてファーストキスだったけど…………
それでも…………私は………恋は………できない………