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どうして私の想いは届かないの…?【黒バス】

第3章 まだ大丈夫…


叶がマネージャーとして入った時には既に地区予選の試合が行われていた。
久しぶりにみんなの試合が見れると楽しみにしていたが少し不安もあった。

帝光は無事試合に勝ち全中出場が決定した。今回の試合で青峰の才能が完全に開花した。でも本人は全く嬉しそうじゃない。
黒子、青峰、叶の3人で帰っている時に青峰が言った。
「頑張ったら頑張った分だけバスケがつまんなくなってくんだよ」
そう呟く青峰の背中は少し悲しそうに見えた。

ノルマをこなす程度には頑張ってあとはテキトーにそう言った青峰止めようと「大輝!それはちがu……」って言おうとしたら黒子が青峰の背中に食べていたアイスを突っ込んだ。
流石の青峰もびっくりしてんなあっ~~~~!?なんて変な声を出す。

「それはダメです。どんなに力が離れていても手を抜かれるのはボクが相手だったら絶対にしてほしくないです。」
いつになく真剣に話す黒子。
「それに青峰くんよりすごい人なんてすぐ現れますよ」
「ふふ、確かに。世の中広いから!探せばいくらでもいるよ!!」
「……ははっ、お前らなぁ」
この時は笑ってくれたがその笑顔はすごく辛そうだった。

青峰の気持ちがわからない訳じゃない。ライバルが居るからこそ楽しいし勝ったり負けたりして悔しいって気持ちが生まれる。
私にはお父さんが居て目指す場所があったからそうならなかっただけできっと青峰と同じ状況だったらそうなっていたかもしれない。

そしてついに全中が始まった。
練習は今まで以上にキツく茹だるような暑さで黒子はゼーゼー言いながら横たわってしまった。
「大丈夫っスか」って黒子に手を貸そうとした黄瀬を赤司が止める。

全中は一日2試合となる。それが連日となればこの程度
着いてきてもらわなくては困る。そう赤司が厳しい言葉をかける。
何とか立ち上がり必死に食らいつく。

「よかった、大輝元に戻ったみたいだね」
「うん。叶が助けてくれたの?」
「私は何もしてないよ。大輝の相棒のおかげかな」
そっか。と傍で部員のドリンクを用意していた桃井と叶が顔を合わせて微笑む。
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