第6章 夏風邪
とある朝、涼子の体に異変が起きた。
「ゔっ……何だろう…体が重い………まさか……何かに取り憑かれた?」
床に寝転がったままぐったりしていると不二が迎えに来た。
不二「涼子さん、おはよう。」
最近は合鍵を渡したのでそれで入ってくるのである。
「ゔぅっ…周助……。」
不二「えっ!?涼子さん!?どうしたの!?」
「体が重い……頭痛い……。」
不二「涼子さん……だからエアコンの温度気を付けてって言ったのに。」
涼子は部屋を冷やし過ぎな上に非常に寝相が悪いので風邪をひいたのである。
不二「とりあえず熱計ってみようね?」
涼子は不二に体温を計ってもらう。
「ゔぅ……38.9℃ある……。」
不二「……とりあえず病院行こうか?」
「…あんた学校あるでしょうが。」
不二「涼子さんを1人にしておけないよ!」
「もぅちょっとしたらタクシー呼んで行くから…大丈夫だって。あんた…大会に向けて練習だってあるでしょ?早く行きな。」
不二「そんな………あっ!じゃぁ、姉さんに連絡してみる!今日休みだから病院連れてってもらおう?」
「いや……それは悪いわよ…。」
不二「大丈夫だって!………あっ、もしもし?姉さん?涼子さんが熱出しちゃって……うん…悪いけど病院連れてってあげてほしいんだ。…うん…よろしくね。………涼子さん、直ぐ姉さん来てくれるから大丈夫だからね?」
「……なんかごめんね?」
不二「いいんだよ。」
不二は涼子の頭を撫でた。