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転生しちゃった元鬼殺隊士の救済録

第9章 エレジア事件(FILM REDネタバレあり)



───NO side

シャンクスは今でも見習い時代を覚えている。を船から降ろした後、ロジャーが港を離れた後も暫く島に思いを馳せていたことも。それでも嬉々として冒険を続ける自由な背中を、その陰で夜中に右腕・レイリーと酒を飲んでは寂しさを漏らし、妻子の生活の安寧を願っていたことも




「いいか?シャンクス、バギー……。おめぇらも大きくなって家族が出来た時は、絶対ぇ勝手な思い込みで行動するんじゃねぇぞ?」


「そいつの将来も幸福も、本人が決めて感受するもんだ。親だろうがパートナーだろうが、そこを無視して気持ちを共有しないまま突っ走るもんじゃねぇ……。それがどんなに酷い現実だろうが、罪に苛まれても変わらねぇ。ましてやオレらは悪名高い海賊なんだ、大事な人が出来たら意地でも手放すな……死んでも守り抜くぐらいの覚悟を持っとけよ?」


「それにどんな最悪な状況になっても、大事に思ってるなら一緒にいるのを諦めんじゃねぇ。相手の思いを尊重できる男になれ、じゃねぇとすれ違いで喧嘩になったら大変だからな」




ロジャーは船長室で見習い二人と、副船長を前にして酒を飲みながら真剣な表情で告げたのだ。いつもの人を沢山惹きつける底抜けに明るい態度と違い、真面目で一切のお巫山戯がない忠告。海賊は愛する家族を持つのも命掛けだと、だからこそ仲間と家族の愛情、絆は死んでも離してはならないと……


そういう真っ直ぐな信念を聞き、深く胸に刻んだシャンクスはその忠告を子育て精神の基盤にしている



しかし娘の為にと赴いた平和な島で、この助言に助けられる時が来るとは思いもしなかった



───side END
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