第8章 加州と主
山姥切side
「失礼するぞ。」
主の部屋に戻ると、加州が居た。
『あ、おかえり。』
主は、下を向いたままだ。
「加州、何したんだ。」
「べっつに~。じゃ、俺内番あるから戻るわ。」
『うっ、うん。』
一向に俺の方に顔を向けてこない。
ほんのり顔が赤くもなっている気がする。
チッ..加州の奴、ちょっかい出したな。
「大丈夫か?」
『あ、うん。大丈夫だよ。』
顔を上げた瞬間、俺は額に口付けを落とした。
『...っ...!』
「次はこんなんじゃすまないからな。」
更に顔を真っ赤にさせる主。
これすらも愛おしいと思ってしまうのは、
やはり変なのだろうか。