【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】
第4章 第一話 キッカケ
あいつの事が目に付く様になったのは、入部をしてきてから――直ぐに、だった。インターハイ二戦目が始まる直前にマネージャーとして、入部希望を出した『変わり者』。それが第一印象だった。
マネージャー経験は一度もないが、インターハイ初戦をバレー好きの家族に連れられて見て虜になった、らしい。
ズバ抜けたマネージャー能力がある訳ではなかったのだが、素直で天真爛漫な性格をしていたあいつはすぐに部活に溶け込み、常に誰かが周りにいるムードメーカーの様な存在となった。
特に日向と仲良くなるのは本当に早く、出会った初日に昔からの友達の様にしか見えなくなった位である。
その姿に苛立ちを感じ出したのに気付くのは、時間が掛からなかった。
「影山君、今度の東京遠征の話なんだけどね」
俺の気持ちになんか微塵も気が付かない池ヶ谷が、笑顔で俺に声をかけてきた。本格的な夏が迫る今日は何時もよりも暑く、体育館の中は窓を出来るだけ開けてあるのにサウナの様に汗ばむ暑さだ。
それは選手でないマネージャーも同じで、俺達に劣るが汗をかいている。
暑さで高潮した頬、流れ落ちてくる汗を拭う姿。更に汗が原因で少し張り付いているシャツから分かる身体のライン。グラビアモデルの様な体型をはしていないが、標準よりもちょっと大きいと思われる乳房。
シャツのサイズが合っていないのだろうと断言出来る程に、その大きさを見せ付けてくれている。
加えて今日の蒸し暑さに、シャツがうっすらとだが透けていて本当に微かなのだが、下着が見える。桃色の女の子らしい可愛いブラジャーの姿が。
女子の下着は上下同じである、とクラスの誰かがエロ本を隠れながら読みながら話していた事を思い出し、パンツも同じ色デザインの物を身に付けているのだろう。
見える事のない下着がある下半身へ自然と視線が落ちていく。ぷりっと膨らむ尻のラインにごくり、と生唾を飲み込む。
「――――って感じになるのだけど大丈夫?」
欲望に意識を支配されている間に話が進んでいたらしく、慌てて俺は頷き応える。
「お、おう。全然構わねぇから」
内容も分からずに了承の返事をすると、パァッと明るい表情を返された。普段と変わらぬその笑顔すら今では厭らしく、俺を惑わす表情にしか映らない。