第14章 再会
「何がそんなにおかしいの?」
「万愛の『えらそー!』が懐かしくてね」
まな――それは五条先生がクローゼットから消えたすぐ後、私の内側から聞こえた名前だ。
"待ってて万愛"って。
頭の中で再びパチンと痛みが弾かれた。そしてまた一つ思い出す。
「五条万愛は……私の名前?」
悟がにこりと笑った。
「万愛は僕の最愛でね、必ず取り戻してみせる。でも僕は今の君も好きなんだよね。離れてからもずっと千愛に会いたかった」
「私も会いたかった、会いたかったよ……」
言葉を言い終えるのとほぼ同時に唇を塞がれた。
何度も啄まれて、角度を変えては深く口づけられ息が上がっていく。
舌で唇を押し開かれ、口内に入り込むと、ぴちゅっくちゅっと互いの唾液が混ざり合う音が部屋中に響き渡った。
甘い痺れが身体中に広がっていく。
もっと欲しい、もっともっと深くまで触れてほしい。――そんな欲望に駆られて夢中で彼の背中を抱きしめた。
好きな気持ちが溢れ出して止まらなかった。