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現代に降り立ったカラ松くん

第1章 こんなところに??


「ん……あれ、私寝てたのか。」ちょっと薄暗くなった部屋でテレビは消されることなく、天気予報をずっと流し続けていた。カラ松はさっきいた場所と違って思ったより近くで、座布団を半分に折った物を枕にしながら寝息を立てているようだった。

 今日は本当にすごかった。私は実際周りのオタク友達には推しーーー!など言っているけど、カラ松にガチ恋しているし、夢小説もいっぱいみたことある。私自身はしかも今まで恋人なんていたことが無いから、実はこうやって男性と一緒にいること自体初めてだった。そのことを考えているうちに顔に熱が集まってくるのがわかった。「私、カラ松と一緒にいるんだ……。」思わず声に出してしまった。でも本当はこんなところに来て、不安なのはカラ松だと思う。少しでも一緒にいてあげたり、帰れる方法を探してあげようって思った。そしてカラ松だけがなぜこちらの世界に来てしまったこともなぜかわからなかった。

 私が声を上げてしまったせいで、カラ松が目を擦りながら目つきが悪い表情で起きてしまったことがわかった。「あれ?みちるどうしたんだ?」私は、これからどうするかということをカラ松と一緒に話し合うことにした。

 「ねえカラ松くん。あの明日はどうする?」カラ松は寝ぼけながら、「明日はとりあえず家に帰ってみるよ。」と話していたものの、家に帰ろうとしてもこの世界には、カラ松自身が存在していないのだから、それは絶対に意味がない。家が無いから帰ろうとしても帰られない。むしろ、こっちの世界ではおそ松さんが普通にあるから実際自分のグッズなどをみてしまったらびっくりして、さらに不安になって、カラ松の性格を考えると案外自分のグッズがあることに喜ぶ可能性もある……?

 そんなことを考えながら、カラ松にまずは異世界に来てしまったことを伝えようとスマホを渡してGoogleアースで自宅の住所を入れてもらった。

 「あれ……俺の家がない?なぜだ……。」驚いてさっきの寝ぼけまなこから思いっきり目が開かれていた。
 「みちる!俺の家はなぜ表示されないんだ?」ととても焦った様子で私の方にスマホをむけてきていた。
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