• テキストサイズ

【鬼滅の刃】屋烏之愛【新装版】

第12章 進物 後編【冨岡義勇】





ゴーンっ!



突然、上の天井が開いて、落ちてきたタライが天元の頭に直撃した。

「お前なぁ……」

「あ……、ごめんなさい。あれ…これだったかな?」

またもや、適当にポチッと押す。天元は嫌な予感がし、その場から急いで離れるが、今度は移動先の天井が開いて、上から水の入ったバケツが落ちてきた。

「つ、つめてぇーー!!」

「ごめんなさい。……ぷっ!あは、あははっ!」

バケツがちょうどよく天元の頭にハマっていて、陽華は耐えきれず、笑い声を上げる。

「何、笑ってやがんだ!お前はもう、ボタンから離れろ!!」

天元から怒号が飛ぶが、陽華は楽しそうにニヤッと微笑む。

「なんか、楽しくなってきました!」

ポチッと、また適当にボタンを押した。

「あっ、お前っーー」

天元が慌てて身構える。しかし、今度は何も起こらなかった。

「陽華、もういい加減にっ…」

天元が陽華の腕を掴もうと手を伸ばした。しかし次の瞬間、



バンッ!



天元の上の扉が開いて、その中から……、

「きゃーー、宇髄さん、どいてくださいっ!!」

「なっ、胡蝶っ!!うげっ!」 

「し、しのぶちゃんっ!?」

しのぶが天元の上に落ちてきた。

そのまま、天元を押し潰して、しのぶが陽華の目の前に舞い降りる。

その光景に陽華の目がキラキラと輝いた。

「しのぶちゃん、会いたかったっ!!」

「あら、そんなに喜んでくださるなんて……」

しのぶは嬉しそうに笑顔を浮かべて、陽華を見る。陽華もそれに嬉しそうに笑顔で応えるが、ふと思い出してしのぶの周りを見た。

「あれ…そういえば、義勇さんは?」

「すみません、途中ではぐれてしまいまして……」

「そっか。」と悲しげに呟くが、考えてみたら、しのぶに宣言する絶好の機会じゃないだろうか?

陽華はしのぶの手を両手で掴むと、真剣な面持ちでしのぶを見た。






/ 393ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp