• テキストサイズ

【鬼滅】敬愛と情愛【煉獄さん】

第59章 それぞれの




その後、菫は名残惜しまずに門を潜って外へ出た。


杏「箏は俺が煉獄家へ送っておく。向こうでも弾いてくれ。」

「はい。ありがとうございます。」


二人はそう微笑み合うと握っていた手を離して清水家へと向かったのだった。



―――


重「杏寿郎さん、この度は菫を始めとした多くの命を守り、巨悪を根絶してくれた事について、この国に住まう一国民として礼を述べさせてくれ。」


重國は杏寿郎達を出迎えてすぐにそう言い、菫を見るよりも前に頭を下げた。


杏「顔を上げて下さい。俺はすべき事を全うしたまでです。それよりも、」


杏寿郎はそう言うと何時の間にか後ろに控えてしまっていた菫の背を優しく押し、隣に立たせた。


「只今帰りました。」


菫はそう言うと頭を下げ、重國を見つめ、後ろで静かにしていた晴美と蓮華にも視線を送った。

久し振りに見た娘の顔に重國の表情も僅かに柔らかくなる。



/ 777ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp