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【ヒロアカ】マイスーパーヒーロー

第4章 遭遇


「オイ!コラ!何怒ってんだよ!」

「…」


店を出てから短い足でスタスタと前を行くさくら。
決して追いつかない速さではないのに、何故か近寄りがたい。
その背中に痺れを切らして声をかけると、さくらはバッと振り返って爆豪を睨んだ。


「…んだよ」


さくらの背後に黒いモヤモヤが見えるような気がする。
その静かな迫力に爆豪は一瞬たじろいだが、負けじと顎をクイッとあげた。


「何怒ってんだよ?」

「…許してほしいですか?」

「は、はぁ?俺は許されるようなことなんか、、、何もしてねぇ!!」

「許してほしいんですか?」

「だから…っ」


コイツ、怒ってやがる。それもめちゃくちゃ…。
思い当たる節は…さっきのか?
本当のこと言っただけだろーが…けど、これは……

「あ、、、が、、、」

「何ですか?」

「ゆ…!!!」

「?」

「許して…。ください」

「私の言うこと聞きますか?」

「アァン!?」

「どうなんですか!」

「…はい」

コイツ…!!強ぇ…!!
いっつもヘラヘラしてるくせに何なんだよ!
 

そして、爆豪が俯き目を瞑った時、ふわりとその手を柔らかい手が包んだ。

「!」

驚いて顔を上げるとさくらがニッコリと笑って言った。


「よろしい!」


…ムカつく。すっげー、ムカつく。


「あ…」

「?」


それなのに、わけわかんねぇ。


「ありがとう、、、ございます」

「ぷ…っ、あはは!」


っつかそんな簡単に許すんなら、最初っから怒んなよ!
俺様も俺様だ!
何で礼なんか言ってんだ!
許してもらうことなんてそもそも無いんじゃなかったんか!


「笑うな、ドアホが!!」


それなのに。



「勝己くん、可愛い」

「ハァン!!!??」

「ふふふ」

「可愛いとか!?ハァ!?バカにすんな!」

「褒め言葉ですよー」

「どこがだ!チクショウ!」

「好きです!」


ピョンと跳ねてさくらが言う。
爆豪は頭を抱えて呟いた。


「ホンットにどーかしちまってんな…」


さっき1人で気張って、色々とコイツに合う物を選んでる時よりも遥かに


「耳がちょっと赤いところとか?」

「ンなっ!バ…見んな!!!あっち向け!!」

「恥ずかしかったんですねーふふ」




今の方が楽しいなんて。



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