第3章 変化
「なんつーか、頭痛がしてきたわ」
「え!それは大変!」
本気で焦るさくらを見て、大袈裟にため息をついた。
「はぁーッ、、、これだから脳内お花畑は、、、まぁ、今はそれでもいいぜ。すぐに分からせてやる」
「えっ?、、、えっ?」
身体を離してクイッと小さな顎を持ち上げる。
さくらの頭に?マークが浮かぶ。
「ハッ!何だそのアホ面!、、、ところで、、、」
「はい?」
爆豪はずっと気になっていたことを聞いてみることにした。
「その格好は何だ?っつーか、何でここにいんだよ。もう熱は下がってんだろ?」
「あっ!」
よくぞ聞いてくれました!とばかりにさくらがピョンと跳ねる。
「私、ここでお手伝いすることになったんです!!」
「、、、は?」
ポカンと口を開ける爆豪。
「えっとちゃんとリカバリーガールから偉い人に許可取ってもらったんですよ?私、看護師としてここで働くんです!」
「ハァン!?聞いてねェぞ、んな事はぁ!っつか、その格好でか!?」
「あ、あの決まったのはダイナマイトが怪我した日で。というか、えへへ、この格好、ちょっとヒーローになった気分でお気に入りで。それに皆からは可愛いって言ってもらったんですけど、どうですか?」
「ダメだ!!」
「えぇっ!?何でっ!」
「何でもだ!」
食い気味の即答に驚くさくら。
「っつか!誰だよ可愛いとか言ってるやつ!」
「あ、あの上鳴さんとか、、、」
「あの野郎、コロス!!」
「そ、そんなに変ですか?」
尋ねられて改めて直視する。
大きくはないが柔らかそうな綺麗な形の膨らみ、その下の細いウエスト、そしてキュッと上がったお尻の丸みがクッキリと分かるピンクを基調としたコスチューム。そしてその下からスラリと伸びた太もも。
ボン!
と脳内で何かが爆発した音がして、爆豪は思わず顔を押さえた。
「とにかくダメだ」
しかし、このコスチューム、どっかで見たような、、、。
「これリカバリーガールが貸してくれたんです。今、看護師用の服が無いからって」
「あんのクソババァ!なんつーもん着せてんダァ!?」
「、、、やっぱり変なんだ、、、」
花のようだった笑顔が一気にしおれる。
その表情に胸が痛んだ。