第13章 智の青いおもひで、の巻
(やっぱり、居た///)
旬の部屋を後にしてアパートを出ると
ちょっと離れた所でしょんぼりと項垂れてガードレールに腰掛けている、愛しい旦那さまの姿が見えた
(ゴメンね翔くん…心配したよね?)
でもね、翔くん
何も心配する事なんか無いよ
僕さ、貴方のお陰でとっても強くなったんだもん
貴方への愛があれば、僕は幾らでも強くなれるんだよ
ねぇ…翔くん
僕の大事な…愛しい愛しい旦那さま
お家に…帰ろ?
当たり前みたいに翔くんの手を握って、お家に帰ろうって言う僕を
翔くんは、優しく、愛しそうに見詰めていた
もしもなんてコトは、考えても仕方ない
本当にそう思う
…でもね
「もしも貴方に出逢わなかったら…
僕は一生、真実の愛に辿りつけなかったって思うよ…翔くん」
「うぅ〜…ん?智くん?」
「あ、ゴメン…起こしちゃった?」
「ん〜…どうしたの?眠れないの?」
「んーん、ただ、翔くんの顔を見ていたかっただけ」
「むふぅ〜…智ぃ///」
「うふふ…翔ぉ♡」
「ふふぅ〜…オイデ?」
「ん♡」
僕は暖かい翔くんの腕に抱かれて
幸福な眠りに付いた