第12章 しのぶと呼ばれたの~♪、の巻
「ん〜……しょぉくぅん」
「ん?」
名前を呼ばれて智くんの顔を覗き込むと、幸せそうな顔で眠っている
「…寝言か……可愛いなぁ///」
(まぁ、言いたくないんだろうけど)
智くんが言いたくなくて黙っている事をわざわざ無理に訊き出そうとは思わないけど
やっぱり何か腑に落ちない
「でもまぁ…ニノも不審がってお茶飲みにお爺さんの所に行く時は自分も一緒に行くなんて言ってるから
心配は無いとは思うけどね」
(松本くんとの事みたいに、時間が経ったら話してくれるかな?)
智くんって案外秘密が多い
それもこれも、何故か色んなドラマチックな出来事に遭遇する機会が多すぎる所為だろう
「…やっぱ、アレかな…女神さまの嫉妬、かな?」
俺は謎多き(?)麗しの俺の女神を抱きしめて、眠りに就いた
…この数日後…
まだ知らぬ、智くんの秘密の過去にまた振りまわされて
(俺が)てんやわんやなコトになる事も知らずに…