第11章 二度目の新婚旅行、の巻
(……変わった………かな?)
俺は愛しの新妻に甘えてその胸に顔をスリスリしながら、己の学生時代を思い起こしていた
当時、同じ大学に通う女の子と付き合っていたのだが
確かに、こんな風にスリスリした覚えは全くなかった
(…つうか、甘えた事すら無かった気がするな?)
何だか残念な所(←笑)は変わって無いのだと思うんだけど
確かに、以前はもっとドライだった気がする
彼女が男友達と飲みに行っても特別気にならなかったし
自分も他の女の子が居る酒の席に彼女抜きで行ったりもした
それが…
(智くんが俺以外の男と(ニノ以外で(笑))二人っきりなんて絶っっ対有り得ない!)
自分も、他のヤツと二人きりで出かけたいとか、ましてや女の子と一緒に何て、もう考えられない
(智くんが居てくれなきゃ、何してたってつまんないし、意味が無い)
仕事の接待で旨いモノとか食いに行った時は、ずっと
「今度智くん連れて来てあげよ〜♪」
とか思ってるし
会社の慰安旅行だって、二日も智くんと離れ離れになるのが耐えられず、仮病を使ったくらいだ
(……やっぱ、変わったな(笑))
それが良い方に変わったと言って良いのかどうかは、俺には解らなかったが
ただ言える事は、こんなに心の底から愛せる人に出逢ったのは初めてだって事だ
もう、智くんの居ない人生なんて、考えられなかった