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満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第26章 寝不足の彼女※ 【宇髄天元】



「はよーす実弥ちゃん」

「遅刻だァ宇髄」

「見逃して♡」

「うぜえ」

学生の頃からの友人で、且つ同僚の宇髄天元は機嫌が良く絡んでくる。というか浮かれている。
その派手なよくわからん額当てはいつに増してキラキラしており、口笛を吹きながら自分の机に座って授業準備を始めていた。

ふんふーん♪とうざいぐらいにわかりやすく楽しそうな奴を横目に、ハ、とため息を吐いた。
…ちょっと前までは死にそうな顔だったってのに、案外分かりやすいやつ。


卒業生で宇髄の恋人の沢田波奈が、なんやかんやあり宇髄の家を出たらしく、そのときの宇髄は酷く落ち込んでいた。その後無事に仲直りをして、宇髄の様子は存分に有頂天な様子であった。
それに、宇髄は毎日沢田が作ったであろうお弁当を持参している。
それはそれは仲良くしているらしい。肌艶もつやつやしている。わかりやすいな。知らんけど。


「ああ!!」

「うるせー、なんだァ」


いきなり椅子から立ち上がった宇髄は大声をだして真っ青な顔である。


「弁当忘れた!!」

「知らん。うるせー」

「あぁああ〜やっちまった〜!」

がくっと項垂れる宇髄を呆れながら、一限目の数学の教科書を準備した。



続く

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