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満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第26章 寝不足の彼女※ 【宇髄天元】


仕事着(と言ってもTシャツとジャージみたいな楽なパンツ)に身に纏った宇髄さんが珈琲を飲みながら朝食をもぐもぐ食べる。

波奈は昼からバイトなので、それまで家でゆっくり休もうと思っていた。連日の寝不足を解消だ!

鼻歌を歌いながら洗い物をしていると、朝食を食べ終えた宇髄さんが食器を運んできた。

「後は俺やっとく」

「え?いいですよ!ついでなんで洗います」

「そ?わりーね」

洗い物は宇髄さん、と自然と役割分担がついたが、波奈は夏休み中なので家事は率先してやろうと思っていた。

「ありがと」

「ーーひっ!」

ガチャン!と食器が手元から滑り落ちる。
宇髄さんが首筋に軽くキスをしたからだ。
キスというか舐められた?
驚いて食器を落としてしまい、ポチャンと水飛沫が飛んだ。

「う、うずいさん、濡れちゃう…!」

「………あ?」

あ?ってなにあ?って!怖いんですけど!
びくびく震えていると、宇髄さんがキュッと水道の水栓を止める。
ジャージャー流れていた水がぴたりと止まった。

「…あの?宇髄さーーーーひあっ!?」

宇髄さんに後ろから抱きしめられて、耳の蓋に沿って舌を這わせてきた。当然びくりと反応して変な声を出してしまった。
舐められている耳に身体の血液がぶあっと集まるように、耳が真っ赤になっていくのがわかった。

2メートル近い身長の彼が、小さいわたしに屈むように覆い被さる。

「…はっ…耳真っ赤」

含むように笑われて、宇髄さんの大きな手が耳をツツ…と刺激する。

「あっ、…っも、やめてください、ほんと、」

宇髄さんの手首を持ち、制止するように訴えるが、力で敵うはずはない。
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