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—L'Oiseau Bleu— 青い鳥

第15章 始まりの過去1


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彼と出逢ったのは


校長室で、丁度面接を終えた時だった


「失礼します」


そろそろ帰ろうかな、と思っていたら、校長室の扉の向こうから声がした


(随分ハッキリした声だな)


どうぞの声に促されて部屋に入ってきた彼の第一印象は


(顔も随分ハッキリしてるな)


…だった


彼は、座っている僕に気付くと、これでもかって位じーっと僕の顔を見ていた


(なんだよ…穴が開いちゃうじゃん)


僕が眉を寄せると、彼は、はっとした顔をして校長先生に向き直った


「今年度の文化祭の、生徒会指針を持って来ました」

「やあ、松本君ご苦労さま。

生徒会長自ら持って来てくれなくても、担任にでも渡してくれて良かったのに」

「いえ、校長先生に直接お渡ししたかったので」

「いやいや、松本君は真面目だね」


校長先生は嬉しそうに書類を受け取った


「では、失礼致しました」


彼はそう言って、きちっと一礼すると、僕の方をちらっと見て部屋を出て行った


(なんだよ…僕なんかしたかな?)


彼が出て行ったドアを見ていたら、校長先生が言った


「彼は我が校の生徒会長で、松本潤 君。実に優秀な生徒ですよ。

夏休みが終わったら、文化祭が待ってますからね、大野さんも手伝ってやって下さい」

「あ、はい?」

「つまり、採用と言う事です。宜しくお願いします、大野先生」

「あ、はい、宜しくお願いします」


元々教授の根回しがあったから、不採用にはならないとは思ってたけど


(随分簡単なんだな…)


僕はちょっぴり肩透かしを食らった様な気分になっていた


それから

僕は、一言二言校長先生と話してから、校長室を出た


そしたらそこには

何故か、さっきのハッキリした顔の生徒会長さんが居た


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