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取り敢えずケーキが食べたいです【東卍夢(梵天)】

第5章 これだから色気のある人は苦手だ。


それはまるで、男を部屋に連れ込み浮気したのがバレた女と、浮気されて逆上した男の修羅場のようだったと後の私が語る。それより蘭ちゃんと竜ちゃん、全く起きないんだけど、これ如何に???

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春ちゃんに後ろから抱き着かれたまま、朝食を用意する。春ちゃんに洋食か和食どちらがいいかを尋ねると「和食、だし巻き玉子」と言った為、はいはいと返事を返しご飯を炊き始める。具沢山な味噌汁とだし巻き玉子、冷凍された魚を解凍し焼いた。

因みに私は昨日蘭ちゃんに貰ったケーキを食べる予定である。昨日の夕飯時にも3人で6個程ケーキを食べて、残りは明日の朝にも食べるとお兄さん達に言えばゲェーと顔を歪ませていた。竜ちゃんに「飽きねぇの?」と尋ねられたが、私は余り気にならないし「極度の甘党なので」と笑えば蘭ちゃんが「その細い体のどこに入って行くのかすげぇ謎だわ」と私のお腹をムニッと摘んでいた。あの…さっきケーキを4個も食べたから、お腹が出ているかも知れないので摘むのは切実に止めて欲しいんですが?

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作り終えてから少し遅くに竜ちゃんが起きて来て、眠そうに欠伸をしつつ目を擦りながら瞬きを何度か繰り返しており、そんな彼に向かって「おはよう」と微笑ましく思いながらも朝の挨拶をする。

「ん?ぇ…えっ?俺と栞って結婚してた?」
「寝惚けてねぇで早く顔洗って来い、俺もいんの見えてねぇ程ボケてんのか」
「もう、春ちゃんっ!」

私と竜ちゃんは結婚してないけど、それに対して春ちゃんが舌打ちと共に突っかかるから、私は一旦落ち着けと上半身だけ後ろを向いて春ちゃんの口へだし巻き玉子を突っ込んだ。モゴッと勢い良く突っ込まれただし巻き玉子を無言でモグモグと食べ始める春ちゃんに今日はずっとこの調子で一人にさせて貰えないかもなぁ…と色々諦めてしまったりする。

ーーー

「蘭ちゃん起きて来ないね?」
「兄貴いつも朝は食わねぇよ。大体早くて昼前に起きて来るから」
「えっそうなんだ…ごめんなさい、いらないお節介だったよね。竜ちゃんと春ちゃんも無理して食べなくていいからね?」
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