• テキストサイズ

【R18】 Begin Again【安室透/降谷零】

第5章 背中に触れた時




深夜3時


全然眠れない…


安室さんに掴まれた手首が、じわりと熱い。


もし、あのままわたしが首を縦に振って、「いいよ」と言っていたら、安室さんはどうしてたの…?


わたしのこと、好きでもないのに抱きしめるの?
好きでもないのにキスをして
好きでもないのに、身体を繋げてた?


わたしは、即座に拒絶するべきだった。
なのに、どうしてか出来なかった。

わたしのこと好きでもないのに触らないで
そう思う気持ちと、
安室さんにもっと触れたい。触れられたい。
そう思う気持ちがひしめいて、身動きが取れなかった。


どうかしてる。
恋なんかじゃないのに、こんなに惑わされてるなんて。

安室さんと過ごすのは、タイムリミットがあるのに…


1ヶ月が過ぎたら
ストーカーが捕まったら

わたしたちは一緒にいる理由がなくなる。


きっと安室さんはそのうち恋人が出来て、わたしとこんな風に一緒のベッドで眠ったことも、ただの思い出になる。


冷静になれ、わたし。

わたしの名前を呼び捨てにするのも
わたしの髪を撫でるのも
優しく微笑むのも

全部深い意味なんてない。


ないのに…



Next Chapter...




/ 945ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp