第74章 奇病黄金病
おばあさんは声をかけてきたサランを一瞥してから怯えるような声を上げた。
「な、なんだいお前さんは?
こんな所でぼさっとして…
体が金(きん)になっても知らないよ!?」
「体が金になる?」
サランの問いに答える前におばあさんはカミュの方をちらりと見ると様子が変わった。
「……ちょっとお待ち!
お前さん、カミュではないか!?」
「え…?」
サランはカミュの方を振り返った。
カミュは1歩前に出ておばあさんを見つめる。
「オレのこと何か知ってるんですか?」
おばあさんは少し和らげた声になっていた。
「はぁ?お前さん、忘れちまったのかい?
知ってるも何も、お前さんは…」
おばあさんのその後の言葉は続かなかった。
突然、胸を押さえだし苦しみ始めた。
「おばあさん?大丈夫ですか!?」
サランが彼女に駆け寄り背中をさすった。
ゆっくりと紫色の霧がおばあさんから出てくる。
おばあさんの呼吸が荒くなり背を丸めた。
「う、うぅぅぅ!
これはまさか…そんな…!」
そんな彼女を見ていたシルビアも心配そうに手を伸ばした。
「ちょっとおばあちゃん!どうしちゃったの!?」
おばあさんは何も答えずただ苦しんだ。
「おばあさん!しっかりしてください!」
サランの呼び掛けにもおばあさんは反応できなかった。