第57章 歌姫とホワイトパンサー
ユキはその声にサランを守らなきゃと前に出てグルルと声を上げる。
「お願いです!どうか、信じてください!」
「うるせぇ!」
その時、サランの背後から男の人の声が響いた。
「なんだなんだ?騒がしいじゃねぇか。」
歳を取った髭のある男性がゆらゆらとしながらこちらへやってくる。
「ジエーゴ様!お体は大丈夫なのですか!?」
ジエーゴと呼ばれた男はハッと威勢よく声を上げた。
「男共が女1人に何を喚いてるんだ。情けねぇ。
あんた、この辺じゃあ見かけねぇ顔だな。名前は?」
「さ…サランです…」
「まぁ、なんだサラン。ここらはまだ魔物が少ないがその影響で被害があるのも事実だ。なぜ、魔物を従えているのかは分からねぇがここは1つ大目に見てやってくれ。俺の屋敷に来てみるか?そいつも大人しくしてくれるなら来てやってもいいぞ。」
ジエーゴの言葉に男達はやいのやいの言葉を上げた。信用出来ねぇ、何かあったらどうするんだ。と
ジエーゴはその言葉を一蹴りした。
「女とそのダチに守って貰っといて何言ってやがる!
てめぇで魔物を倒せてからモノを言え!
悪ぃな、俺の屋敷はこっちだ。」
サランとユキは大人しくジエーゴの後をついて行った。