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【ツイステ】黒兎は駆け巡る *イベントストーリー

第4章 *グロリアスマスカレード*






ロロ『ああ..ああ、ああ、そんなあ..!』


絶望に打ちひしがれるロロを横目に、足元に蔓延っていた花や外に広がっていた花が枯れていく様子を確認すると、急いでの元へと走り寄った


アズール『さん、起きてください..さん!』


イデア『さ、さすがにあんな近距離でマレウス氏の魔法を食らったんじゃ無事じゃ済まないでしょ。しかも、拙者たちより明らか弱ってたのに..』


アズール『マレウスさん。いくら状況が切羽詰まっていたとはいえ、彼女を巻き込むのはどうかと思いますが』


目覚めないに、アズールは瞳を鋭くさせて横目でマレウスを睨みつけた


だが、当の本人は表情を変えることなくその場に片膝をついてしゃがむと、両手での上半身を抱き起こしてそっと耳元に口を近づけた


マレウス『起きろ、。頼む..』


囁く言葉はまるで乞うように紡がれる。黄緑の瞳は不安げに揺れ、抱きしめる腕にも僅かな震えがあった


すると、その声に応えるように腕の中の兎が小さく身動ぎ、閉じられていた瞼が開かれ美しい深紅の宝石が顔を出す


『..ん..ツノ、た、ろ..?アズさ..おつき、さま?』


『『!!』』


マレウス『!..ああ、僕だ。


全部終わったぞ、。花は全て枯れ、戦いは終わった。だから安心しろ。もう、お前を苦しめ傷つけるものは..ない』


優しく包むような低音が耳を心地よく掠め、白い頬を大きな手のひらがそっと触れる。煤がついたところを指で払われ、端正な顔が近づき額同士をコツンと合わさる


至近距離に揺れる互いの瞳が安堵で満ちていく。次第に深紅の瞳にジワジワと涙が溜まり、瞬きと共に一筋の線を作り落ちていった


『ぅ..っ、ぅぅ..っ..』


マレウス『好きなだけ泣いていい。お前が感じた恐怖も痛みも、全て受け止めてやろう』


だから我慢するな、という言葉で堰が切れ、は声を上げてマレウスの首元に顔を埋めて泣き出した


『ぅぁぁっ!!..こわ、かった..ぁ!..体も、いた、くて..あつく、て..ぅぇぇぇっ!!』


マレウス『ああ』


縋り付くように抱きついてくる小さな体を、マレウスはさしっかりと抱き返し、その背中をゆっくりと擦った




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