第10章 尋問
あやかしに襲われた翌日
頼朝の仕事は終わり帰路に向かって
揺れる牛車にふたつの影が並んでいた
「──で?
対魔結界ってのは結局なんなんだよ」
『ですから
聞いても面白くないですよって
言ってるじゃないですか!』
ちなみに問いただされるのは
昨日から数えて12回目である
「面白みは求めてねぇよ」
はぁと溜息を着くと
少し乗り出しに近づいた
『!!』
ビクッとして後ろへ後退すると
それに比例するように詰め寄ってくる
『なんで近づいてくるんですか!』
「お前が逃げるからだ」
(何その理由!子供か!!)