第8章 急襲
『ふぁぁぁ』
朝の日差しが眩しすぎて
目が覚めてしまった為
大きな欠伸がでた
顔を洗いサッと着物を気付ける
なにか手伝えるとこはないかと
廊下を歩いていると
「あ、おはようございます
側仕えの……」
『です
おはようございます』
ぺこりと頭を下げると
「そ、そんな
畏まらなくていいのですよ!
私はただの女中なのでっ」
あわあわと否定された
『でも……
その荷物運ぶの手伝いましょうか?』
「ええ!?」
『1人より2人の方が
早いですよ!ね?』
の押しに押されて
女中は観念したように
手伝ってもらうことになったのだった
*☼*―――――*☼*―――――
『まだ15!?』
「ええ、でも私の歳くらいの子は
沢山いますよ」
『いやー、若いなぁ』
思わずおばさんっぽく返してしまった
「失礼ですけど…
様はお幾つですか?」
『…19歳』
「ええ!?
すみませんもっとお若いかと…」
『ありがとう…
沙捺ちゃん』
(優しい子だわほんと
頼朝様も見習って欲しい……)
沙捺と呼ばれる女中は
年下ではあったが
とても気があった
仕事を手伝うにつれて
この時代にもこんな子いるんだなぁと
思ったり──
まぁ、今のところこの時代では
出会ったのが男性ばかりというのも
あって確実に心が癒されていた