第6章 側仕え
「おや、おはよう
いい朝だな」
襖を開けて出て1番に会ったのは
昨日の夜契りを交わしたあやかし
玉藻だった
『玉藻、おはよう
…ねぇ、昨日の夜変な妖気とか
感じなかった?』
「?
とくに妖気は感じないが……」
そっかと呟いて
考え込んでいると
玉藻が顔を覗いてくる
「しかし、妖気を感じれるのか?
矢張りは普通の人間では
ないらしいな」
ギクッ
『う、うん
ていうか玉藻、わかってて
からかってるでしょ……』
「おや、バレていたか」
『……お願い
まだ皆には言わないで』
「……そこまで隠すことでは
ない気もするが──
そんな顔をされては弱いな
わかった
お前の言いたい時にいえばいい」
『ありがとう…』
現代でも凪咲しか知らない
私の秘密
もしかしたら"これ"が関係してるのかな
この時代に飛ばされた理由…