第9章 restart and redo.
●黒子 side● 〜体育館〜
リコが1年生に、藤堂 天に関して問いただす少し前…
リコと伊月を除く2年生は、今朝の部活動勧誘の時に起こった出来事を駄弁っていた。
その時唯一現場にいなかった土田に、事の経緯を説明すると、
「えっ?!てことは、
去年全中決勝まで進んだ強豪校の女の子が
誠凛にいるかもしれない、ってことなのか?!」
「声がデケェーよ…!!」
土田は他の2年生が直面したの同じように、驚きを隠すことが出来なかった。
その一方で黒子は、リコと伊月がなぜ自身のクラスメイトである藤堂について尋ね、そして探すような素振りを見せたのか…
疑問に思い、それを追求しようとした時、
「全中決勝に進んだ…女の子?」
・・・・
偶然にもその情報を耳にしたのであった。
この時点では全く別の2つ話が、同じ時刻に同じ速度で進行していたにすぎない。
一つが、リコと伊月が探す“藤堂 天”の話。
もう一つが、他の2年生の間で話題になっている、全中決勝に進んだと言う“女の子”の話。
この時点で黒子は、ある一つの可能性を見出していた。
酷く突飛で、説明しようにも確信も証拠もない。
そこにあるのは、黒子の“勘”だけだった。
それでも「もしかしたら」という思いは止められなかった。
そんな黒子を援護するかのように、
「そうなんじゃないか、って伊月の憶測だ。」
“真実”は、自ら黒子の元へと歩み始めていた。