第2章 それは遠い記憶の中…
「ゾロ、本当に大丈夫か?」
「何だか薄気持ち悪いぜ」
「んだとくそコック」
「「いつものゾロだ」」
サンジと額をぶつけて睨み合うゾロを見て、チョッパーとウソップは言葉を合わせた
けれど
「…お前、何処見てやがる」
サンジが額を離してゾロを睨む
「…島を見てる」
「そうじゃねぇよ」
「じゃあ何だよ」
「俺と喧嘩してんのに、テメェは何だか上の空だ!」
チッと舌打ちをし、サンジはくわえたタバコに火をつけてゾロの前から立ち去る
「サンジさんが不機嫌ですね? どうかなさいましたのですか?」
「…火」
「火?」
ポツリ呟いたゾロの言葉を繰り返すようにブルックは口にした
(あいつが居た島は、俺が少しの間旅に出て戻ってきた時には燃えちまってたな…)
[それは遠い記憶の中…]