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星降る音に祈りを【DC降谷/幼児化男主】

第7章 冷たい宅配便/小さな科学者と


哀ちゃんに抱っこされた猫は三毛猫で、コナンの話によると、探偵事務所がある五丁目辺りを根城にしている野良猫らしい
元は誰かが飼っていた猫のようで首輪が付いていて、人懐っこい

「ポアロの梓さんになついてて夕方になるといつも餌をねだりに来るんだ」

ポアロの所によく来る奴ってことで、名探偵ポアロの友人のヘイスティングズ大尉から「大尉」を取って店長が名付けたらしい

「じゃあ大ちゃんだね!」

と歩美ちゃん
すると大尉が何かを察したのか、振り返って哀ちゃんの手から抜け出した

「毛糸がっ!」

道路の方に駆けていく大尉の後ろ足には毛糸がくっついていて、元を見ると哀ちゃんの服に繋がっている

「哀ちゃんのセーターが…」
「猫の爪にひっかかってほつれたのね、これ、手編みだから…」

心配する歩美ちゃんを横に意外と冷静な哀ちゃん
手編みというのは、哀ちゃんが編んだのか?
だとしたらすごいなぁと感心している場合でもなく、さて問題の大尉はどこへ行ったのだろうか

「ヘタに道路に出て車にひかれたら大変ですよ!」
「追っかけよーぜ!」

大尉の心配をする光彦に続き元太の一声で大尉を追うことになり、みんなで歩道に出る
人通りも車も多く、毛糸を頼りにと思ったらもう大尉からは外れていて、キョロキョロ見渡すがもう近くにはいない
1番に歩美ちゃんが見つけた時には既に道路の反対側へと渡っていた
横断歩道を渡った所に停まっているチーター宅配クール便のトラックの後方にいて、大尉の見つめる先はドアが片方開いたままになっている荷台部分
何かの匂いに誘われたのだろうか

「ゲッ!中に入りやがった!」

まさかとは思ったが、荷台へピョンッと入っていく大尉
信号が青になったところで、オレ達もすぐに渡り大尉を追い掛ける

「とにかく早く連れ出さないと…」
「大ちゃん凍っちゃうよ~!」

宅配車まで走り、歩美ちゃん・光彦・元太は荷台、コナンと哀ちゃんは運転席の方へ分かれる
コナンはすぐに宅配車の前輪に足をかけ、運転席を覗いた

「運転手はどっかに行ってていねーぞ」

荷物を届けに路駐か…
横断歩道手前5mは駐車も停車も道交法違反だったよな
運良く交通課が通りますように~とか警察の立場で思っちゃってごめんなさい

「中に入って連れ出すしかないですね!」

そう言う光彦を先頭に荷台に入り、大尉を探すことにした

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