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星降る音に祈りを【DC降谷/幼児化男主】

第13章 ハロウィンの花嫁




「ったくお前らホント昔から熱々だよな」


オレ達のやり取りに呆れる松田にえへへっと笑っていると、零が突然路地裏で車を止めた
こんな中途半端な所で降りるの?と思ったが、どうやらオレ達を降ろすために止まったのではない様だ

「どうやら仕事のようだな、刑事さん、鑑識さん」

そう言われて零の視線の先を見ると、雑居ビルの入口にパトカーが1台停まっていて、2人の警官が民間人と話をしているのが見えた
ただの職質ではなさそうで、警官達もちょっと困り気味の様子であった

「事件かなー?今日は道具持ち歩いてないのに」

松田の後に続いて車を降り、警官の元に向かった
零も安全な場所に車を停めてすぐに合流する

警察手帳を見せオレ達も警察官だということを証明すると、警官達は敬礼をして状況を説明してくれた
その話によると、誰かがビルの中に侵入し暴れているという通報があり、近くにいた民間人に話を聞いていたところだったようだ
中を確認するにも入り口にはバリケードがあり、管理人の許可なくビルに入るのもどうなのかと迷っていたみたい

ビルを見上げると、6階の窓ガラスが割れているのが見えた
暴れている現場はきっとあそこだろう
入り口のバリケードも侵入した奴が壊したのかボロボロになっていて、松田はそれを取り払い中に入ろうとした
そんな様子に警官達は驚いていたが、零が中は自分達に任せて通行人の安全を確保しておいて欲しいと言うと、もう一度機敏な敬礼を見せてくれた

「ねぇ、念の為ヒロと班長にも応援要請しようよ。まだこの近くにいるはずだし」

「そうだな」

本部への連絡と応援要請は現場の状況を確認してからでも遅くはないだろうけど、中で暴れている奴が何人いるのかもわからないし人数は多い方が良い
それが信頼できる仲間であれば尚のこと

オレは班長へ、零はヒロへと連絡を入れると、どうやら2人はまだ一緒にいたみたいですぐに駆けつけてくれるとのことだ

「じゃ、俺達だけで先に確認しとくぞ」

そう言う松田の後に続き、警戒しながらビルの階段を上がって行った

現場は6階だろうという予想だったが、念の為各フロアでドアを開けて中を確認していくことに

しかしどこも鍵が掛かっていて開くことはなかった









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