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[ONE PIECE] 癒し恋 〜ローver〜

第25章 またまた島上陸



ローはこっ恥ずかしそうにそっぽを向いた。

「…理由なんてなんでもいいだろうが」
「気になるじゃん! 教えてよ」
「…。」

ローは口を閉ざしたまま開こうとしない。
問い詰めても言おうと頑なに言おうとしないローに真鈴はしびれをきらし始めた。

「…もーいいもん、言ってくれないならローの分のケーキなしにしてやるからね」
「おい、ちょっと待て」

案の定ローは食いついた。

「だったら教えてよ! 言って減るものじゃないでしょう?」

ニヤニヤしながらそっぽを向いてるローを覗き込む真鈴。

「……チッ、言う。言うからその顔やめろ、腹が立つ」
「はーい」

手を後ろで組み、スキップ気味でローのそばを少し離れて彼の言葉を待つ。
その様子をみたローは頭をかきながら口を開いた。

「…最初は能力目当てで攫った。」

(そりゃそうだろうね。私が海賊だったら同じこと思うもの)

「だが、途中で惚れた。」

真鈴の目を真っ直ぐ見つめながら言った。
情のこもった灰色の瞳が真鈴を見据える。

「っ!」

「今まで色んなやつに会ってきたが恋だの惚れるだのはなかった。…初めてなんだよ」
「初めて女の子に…? もしかしてローって、ソッチの人だった」

だとしたら私がローの性癖を変えたことになってしまう。

「違ぇよ、何馬鹿なこと言ってんだ‼︎ どこからそう汲み取る要素がある⁉︎」

食い気味に吠えるロー。
勘違いするにも甚だしい。
普通に口説き文句を言ったつもりが何故そう解釈したのか。

「いや、そうなのかと思って…なんか申し訳なくなりました…アハハ」

呆れ顔でローは深いため息をついた。
天然にも程がある。

「……分からねぇなら全部言ってやる」
「あっ、えっ」

真鈴の頬を掴み、自身の顔に引き寄せる。
一気に顔が近くなり、端正に整った顔が真鈴の視界に広がった。
目を丸くし、顔が赤くなる真鈴。

「俺はてめぇの笑顔に一目惚れした。ベポ達を見つめる優しい眼差し、態度。コロコロ変わる豊かな表情。天然な癖に変に勘付きが良いところ。どんなに自分が傷ついても他人を優先する優しさ。…全部が全部、俺の好きな真鈴だ。」

そのまま唇を重ねた。

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