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[ONE PIECE] 癒し恋 〜ローver〜

第21章 一緒に……お風呂?



「…………使い…ました……」
「っ‼︎ 言っただろ、あまり船員に使うな、と…」
「でも‼︎ 目の前に病人いて、私の力使」

ローに手で口を塞がれた。

「デカい声で言うんじゃねェ。…お前の言いてェことは分かる。」
「分かってんのなら…」
「…あぁもういい。あの二人は今まで行動してきた奴らの中で一番一緒にいてる奴らだ…口は固ェだろうよ」

シャチは少し心配だが、と心の中で文を付け足した。
…まぁ要するに、シャチ、ペンギンの二人はローに特に信頼されている、ということだろう。

「…ごめんなさい」
「…別に謝るほどのことじゃねェ。」
「…ありがと。じゃあ私、シャチのお粥準備してく」

真鈴がローの横を通り、先に進もうとすると、ローに腕を掴まれた。

「何?」
「…俺にも食わせろ。」
「はい⁉︎ なんで⁉︎」
「小腹がへった」

実を言うと、シャチのために作った…ことが、ローにとって気に食わないのだ。
…こんなことで嫉妬するローもローなのだが。

「まぁ、いいけど…多めに作ったし」
「サンキュ」

……移動して…食堂。
真鈴は温め直したお粥を少しお皿に注ぎ、ローの前に置いた。
お粥を見た途端、ローが固まった。

「…おいテメェ、嫌がらせかコレは」
「はい?」

肩を軽く震わせながらローは、お粥の中心にあったブツを指差した。
…ONE PIECE読者はご存知であろう、ローが嫌悪する赤く、シワシワで酸っぱいブツだ。
それはー…

「梅干しがどうしたの?」

…梅干しだ。

「今すぐ駆除しやがれ、バラすぞ」
「……ロー…梅」
「その名を出すんじゃねェ‼︎」
「…。」

(……ガキか、あんたは…どんだけ嫌いなのよ…)

真鈴は一つ、ため息をついた。

「…食べないの? もったいな…」
「シャチにでもやっとけ」
「シャチの分はある。まぁ二つでもいいけど…」
「…おい、別の皿に新しいのくれ」
「……分かったよ…」

どうやらローは、お粥についている赤い汁があるだけでも嫌らしい。

「もー…コレシャチんとこ持ってってくる」
「…ベポ‼︎」
「アイアイキャプテン‼︎ 何ですか⁉︎」

いきなり扉が開き、ベポが現れた。

(ベポ……地獄耳か…)

ベポに“ローセンサー”でもついているのではないか、と少しひいた真鈴であった。
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