第1章 *まいでいず* -1-
私は田村知子。
平凡な中学2年生。
私が雄大君を好きになったのは、小6の2月。
ちょうどバレンタインの時期だった。
雄大君と私は、友達の毬と一緒に話してた。
私は聴いているだけだったけど・・・
「たむ、チョコちょうだい」
そう、雄大君が言ったから
「いいよ~」
って答えた。
あの時の私は、好きになるなんて思いもしてなかった。
友チョコで良いっていう考えは、数日で終わった。
雄大君を好きになってしまったから・・・
昼休みや、5分休み、
いつものようにケツを蹴って笑ってた。
雄大君の反応が面白くて、ついつい出てしまう私の本能。
5分休みが終わりそうになり、親友の海羽と教室に戻った。
その時
「なぁ、トモって雄大君のコト好き??」
海羽の言葉、これを聞いて初めて雄大君が好きだと分かった。
この言葉が無ければ、今頃私はこんな思いじゃなかったのだろうか・・・