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夜街の陽炎 ~No.1の男女の恋~

第7章 situation



「…龍……」

「ごめん。」


同時に言葉を発した。


龍ちゃんは気まずそうに目を逸らした。

その瞬間、私はなぜだか彼の首に巻きついて私から唇を奪っていた。


「ん…っ… レオナ…」


一瞬狼狽えていたかと思えば、
グッと頭と腰を引き寄せられて、
舌が入り込んできた。

角度を変えて、何度も濃厚なキスを交わす。


深くから舌を絡められ、
時折する彼の息遣いが鼓膜に入る。


酸素が足りなくなって私から唇を離すと、
顔を見る前に、


「まだ足りない…」


そう呟かれてまた唇を塞がれた。


立っていられなくなるほどの快感と情欲に襲われてしまい、力が抜けてくる。

「んっ…も…だめ…りゅっ…」

「…ん…まだ…してたい…っ…」


彼は脱力した私の体を抱えるようにして
ギュッと抱きしめながら貪るようなキスを止めない。


気持ちいいなんて…どうして感じてしまうんだろう。
恋人でもない、好きでもない人とのキスなんかに……。


耳や頭皮に指が滑る。
私の体にゾワゾワと痺れるような甘い刺激を与えてくる。


「ん……っ……」


「レオナ……大丈夫?」


「だ…いじょうぶじゃ…ないよ……
いくら仕事でも…やりすぎ……っ」


唇が触れ合いそうな距離で喋っているため、お互いの表情は見えない。
龍ちゃんは、少しだけ口角を上げたかと思えば、また唇を重ねてきた。


「っは……待って、もうアンタのキスがっ…んっ……上手いことは充分……あっ……分かったからっ……」


抵抗するように動かした手を捕らえられてしまった。
キスはやまない。

いくら仕事の練習だとしてもこんな……



ようやく解放された時には、
とっくに頂上を過ぎて、残り3分の1…

つまりはもうすぐ終了に近いところだった。
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