第10章 ねるねる味占い
リタと分かれ軽食片手に
明日の調査の支度をしようと部屋に戻る。
「ゲンガー、だめ。これは私のよ」
「ゲンガッ!」
バレた、とばかりに影にひっこむ。
見ればお皿のおにぎりが1つ倒れていた。
ちょっとだけ笑ってバックパックから
からい味の木の実を見繕う。
「ゲンガー、貴方って自分は
寂しがり、意地っ張り、やんちゃ、勇敢、
ならどの性格だと思う?」
「ゲガ?ゲン…………」
ゲンガー本人が悩むのを見ながら
自分用のおにぎりをくわえる。
そしてからい木の実をすり鉢に入れると
ゴリゴリと削り始めた。
「ゲンガ!」
ゲンガーはおもむろにゴーリキーのような
ポージングをしてみせる。
ふむむ、勇敢ときたか。