第5章 #04 「はじめまして」
オールマイトの時間割によると、今日は大きな会場で実技の授業を行うらしい。
そこに、ヒーローの卵である雄英生徒たちもいると。
ヒーローの卵とはいえど、所詮は子供。
敵をたくさん乗り込ませれば、数で勝てるという作戦らしい。
「ーーー先日いただいた教師側のカリキュラムでは、ここにオールマイトがいるはずなのですが…」
裏のツテを使って集めた敵たちは、それぞれの場所へ移動していく。
わたしはまだ雄英に入れてはいない。
隣には、仲良くなった脳無。
わたしは最後に乗り込む予定だった。
先頭から聞こえてくる黒霧さんの声。
どうやら、ここにオールマイトはいなかったらしい。
「ハハ、せっかく大群連れてきたってのに……オールマイト…平和の象徴がいないなんて、
ーーーー子供を殺せばくるのかな?」
脳内に響いていく。
平和の象徴を、殺せと。
この社会を終わらせようと。
わたしは大きく翼を広げ、隣の脳無の肩へと座った。
そして、敵地へと乗り込んだ。
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