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灰色噺〜ハイイロメモリーズ〜 『カゲプロ』の話

第14章 第十夜、子ノ刻


ーカイトー


まずは…目の前の四人。


一人は腕を折る。

グジュッとボキッが混ざった音がした。

うん、なかなかいい感じに折れたな。

一人は…足を折ろう。

そう考えて、足払いをかけた。

相手の足を、思いきり体重を乗せて踏み抜く。

ゴキッ

あれ、意外と硬いな、もう一回。

ゴキッ…

足の骨って硬いんだ。なかなか折れないや。

そのとき、目はしにレンガを持った二人の人影が見えた。

ちょうどいい。

二人は…目を潰そう。

指先が眼球に触れる。

二人ともが 勢い良く突進してきたせいで、よけることも叶わず、自ら 目を潰しに来た。

指が眼に入ったからか、今度は二人して後ろに下がる。

プチュっと思いのほか軽い音で 眼が取れた。

俺の手の中には、微妙に虹彩の色が違う眼がひとつずつ。

痛みに呻く二人のうち、1人からレンガを失敬する。

足を庇うように後ずさりするソイツの服の裾を踏んで固定。

涙が流れるその顔を見ながら、力いっぱい足にレンガを振り下ろす。

ガヅッガヅッガヅッガヅッガヅッガヅッガヅッガヅッガヅッガヅッ………

一回じゃ折れそうに無かったから、何度も何度も、繰り返し繰り返し繰り返し 振り下ろした。

草むらから出てきた八人が、慎重に…しかし、着実に距離を縮めて来る。

めんどくさっ。

レンガを、一人の顔めがけて 投げる。

ヒットした。昏倒。

あと七人…どうしようか。めんどくさいし、とりあえず骨でも折っとけばいいかな。

腕、腕、足、足、腕、あばらを数本、足。

これでよし。













『ふーーー、疲れた。』
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