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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第23章 さよならとたった一言で




フラつく足で観覧車を降りた。
生きてるのか、死んでいるのか、わからない。
右も左もわからない。

分かっているのは、


「別れよう」


と言う言葉が、ジンに撃たれた時よりもずっと、1億倍、痛い。ということ。


これは夢?
だって、道ゆく人たちはみんな幸せそうに歩いてる。
その中でわたしがただ1人、この世の終わりのようで、現実感が無い。

夢なら、良いのに。
明日、目が覚めたらいつもみたいにおはようって、電話をかけてくれる?

フラフラと歩いていると、すれ違うカップルの男の人に肩がぶつかった。

ドンッ


「あっ。すんません」


足が揺れて、わたしは情けなく地面に倒れた。
わたしが倒れたことなんて、ぶつかった人は見向きもしないで、隣にいる彼女と幸せそうに歩いてった。

膝から血が滲んだ。
痛い。夢なんかじゃ無い。紛れもない現実。


「わぁー!雪だ!」


周りにいる人が、そんな声をあげて空を見上げた。
わたしも、ゆっくりと空を見上げる。

雪が、はらはらとわたしの頬に落ちてきて、じわっと滲んだ。

本当なら、一緒に空を見上げて、
雪だねって。笑って、
それから…

それから、大好きって言って…

そこまで考えた時、わたしから涙が溢れた。

わたしはまたひとりになってしまった。
この世界で、たったひとり
ひとりぼっちになった。

どうしよう。ずっと1人で生きてきたはずなのに、息の仕方すらわからない。


__


next chapter...


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補足

本来はニュースで話そうと思っていたんですが、ネタバレになってしまうので…!

切ない終わり方ですみません&しばらく切ない展開が続くと思います。

ただ、この小説は 赤井さんオチ!ですので、再び2人が手を取り合うまでしばし切なさをお楽しみください…!

また、本編のこの展開で糖度不足…
と言う方は、ぜひ本日公開した短編集 The Best Day をご覧ください。
こちらはYou belong with me の2人の短編集となってます。(甘いのしか置きません)


レビュー、しおり、拍手、いつもありがとうございます。
励みになります。

引き続き You belong with me をよろしくお願いします。

PS 赤井さんー!バカー!!

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