第8章 第26章 月と太陽(1874～1878ページ)

「師範と不死川さんは……ともかく……師範代は華奢な体の……どこにそんな体力を……隠してるんですか？一体鬼殺隊時代……どんな鍛錬を……」

最後にの元へと巡ってきて手合わせを終わらせた数人の門下生たちは息も絶え絶え……僅かに額に汗を滲ませるだけのを地面に手を付きながら見上げている。

そんな門下生たちに笑みを向けながらしゃがんで目線を合し、水で冷やした手拭いを手渡してやった。

「腹筋などの基礎鍛錬を各100回、師範との打ち合いの後に山での走り込みをしていました。その合間に炎の呼吸の技を教えていただき、後々は精度を上げるために奥義を除く技を使って師範と打ち合いです。呼吸を使った打ち合いは皆さんと出来ませんが、ご希望であれば稽古の前にほかのものを一緒にしてみますか？」

どう考えても普通の女子がこなせる内容ではない。

前に聞いた2人の馴れ初めは山で鬼に襲われていたを杏寿郎が助けたのが始まりだった。

つまりその時のは闘う術を持ち合わせていない、普通の女子だったということになる。

「それは……遠慮願います。師範代は普通の女子なのに……どうしてそんなに」

門下生たちが聞きたいことはも分かる。
しかしが治癒の力を有していたことに関する話は、鬼殺隊が解散する前に緘口令が敷かれているので話せない。