第7章 ※ 第25章 決戦と喪失 1812～1813ページ

「はっ……はぁ……んんーーっ！ひ……あっ」

入口に感じていた圧迫感が今は臍の下くらいまでに到達しており、杏寿郎のモノが一気に奥まで進んだのだとボヤける頭の中で理解するも、それを受け入れたい気持ちと苦しさから開放されたい気持ちがせめぎ合った。

「すまない……あまりにが愛らしく抑えが効かなくなってしまった。痛かっただろう……すまないことをした」

(いつも……私に人の事ばかり気に掛ける……と仰るけれど、それは杏寿郎君も同じですよ)

ジンジンと鈍い痛みをおさめるように小さく深呼吸を落とし、広く逞しい背中をギュッと抱きしめて肩口に顔を埋める。

「少し……驚いただけです。こんなにも……ん、杏寿郎君に求めていただけて幸せなんです。きっと世界で私が1番幸せだと思えるくらい……もっともっと求めてください」

「君は本当に優しい子だな。ありがとう……今度はゆっくり動く、何度も言うが辛ければ言ってくれ」

きっと辛くとも痛くともはそれを口に出すことはしない。
そんなの感情を体の反応で感じ取れるように、苦しくない程度に体をあずけた。

「動くぞ？」

「フフッ、はい」

小さな笑い声を漏らしていた事など、杏寿郎が動いた瞬間にの記憶から弾け飛んだ。