第7章 ※ 第25章 決戦と喪失 1812～1813ページ

突然の告白に杏寿郎は目を丸くするも、あまりに正直なの言葉に目を柔らかく細めて縮こまる体を抱き寄せる。

「いつの間にやらは性格だけでなく、体も正直になってしまったな」

何か言いたげには杏寿郎を見上げるが、背中を滑る手の感触にそれどころではなくなり眉を寄せて胸元に強く顔を押し付けた。

「緊張しなくて大丈夫だ。驚かせることをいきなりするつもりはないからな……辛くなってはいけない、力を抜けるか？」

返事はない。
その代わりに胸元に押し付けていた顔が杏寿郎へ向き、力を抜くために自ら深く口付けを交わす。

「ん……ふ……」

舌を絡めるとの体から力が一気に抜けていき、身体を震わせながらも心地好さや快楽に身を委ねだした。

(本当に口付けだけで力が抜けるのだな。それが俺だけだと思うと……何とも満たされる)

快楽から苦しげに歪める表情、自分の手の動きに合わせて揺れる体が愛しく杏寿郎に加虐心を抱かせる隙すら与えず、全身を欲で満たしていく。

唇を離しても力は入っておらず、切なげに揺れる腰を通って秘部へと手を動かし滑らせた。
そこは事前に本人が言っていた通り濡れそぼっており、指1本を何の抵抗もなく受け入れた。