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walking proud~呪術廻戦~R18~

第12章 nihilism


地平線の向こうで、綺麗な夕陽が浮かんでいる。

少しずつ、人がいなくなってきている。

今夜は冥冥の別荘に泊まらせてもらうのだが、その前にここでBBQをしようということになったのだ。

しかも用意してくれた肉とか食材もまさに絶品だった。
この夕陽を見ながら、大好きな皆とこんなに贅沢なことをできるなんて…

「あっ!冥さん私やりますよ!」

いつまでも焼き担当をしている冥冥にレイは声をかける。

「いやいいんだよ。私は私の手で好きなように食材を可愛がるのが好きなのさ。こうやってね…」

トングの先を見ると、絶妙な焼き加減の肉やハンバーグといった品々が裏返されている。

「素晴らしいです姉様!!」

憂憂が拍手をするのでレイも、すごいです!と言いながら拍手をする。
そんなどこまでも純粋なレイだからこそ、
冥冥からも、どんな人からも、愛されてしまうのだろうと硝子は見ていて思った。

そして、

「私は正反対だけどねっ」

と言いながらタバコを吸い、ビールを飲む。

正反対と言えば…あの二人もだけど…

と思って視線を流すと、うめえぇと言いながら肉を食いまくっている五条と、その隣で全然食事には手をつけずに夕陽をボーッと眺めている夏油がいた。
その視線は、夕陽からたまにレイに移っていることが分かる。


「お前はもう食わないのか?硝子」

隣でクマが、小さい牙で骨付き肉を引きちぎりながら言った。

「私は酒飲めりゃそれでいーのっ」

「はっ、お前も大概だな。あん時おいらの前で酔い潰れやがったくせに」

TDCでのことを言っていると分かった硝子は少し頬を膨らめた。

「それはもう言わないって約束だったでしょー?!」

「ふん、また約束かよ。人間ってのはどーしてこうも……」
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