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未来へ繋ぐメッセージ【アイナナ/Re:vale】

第27章 新生Re:vale誕生



帰り道、千は満足したみたいで気分が良さそう。

「千、良かったね!」

「うん、良かった・・・本当に良かった。僕は言葉が足りないから上手く伝えられるかどうか不安だったけど・・・」

「よかったと思うよ。万のお父さんも嬉しかったと思う。千の本音、心のこもった言葉が聞けて。確かに千は口下手だし、言葉も足りないけど、ちゃんと千の言葉で誠心誠意、相手を思って話せばちゃんと伝わるんだよ。千に伝わった百の気持ちみたいにさ」

「そうか・・・だからモモくんの言葉が耳から離れなかったのか。モモくんの誠意が伝わってきたから・・・モモくんは僕の事を思って毎日話に来てくれた。どの言葉も嘘がなくて、日が経つごとにその言葉は僕の中で大きくなった。モモくんも必死に伝えようとしてくれてたんだね・・・」

私の言った言葉に、千はハッとして目を開いて言う。

「そうだよ。百はちゃんと真剣だった。千もちゃんと気付けて良かったね?」

「七桜、ありがとう」

少し照れたように言う。
私も千の成長は嬉しい。
百は、千が初めて一生懸命した人だもんね。
千には伝わらないわけないって最初から思ってたよ。

「七桜、手繋ぎたい・・・」

「ヤダよ。何で手繋がなきゃなんないの?」

「前は繋いでくれたでしょ?」

「あれは病室でしょ?ここは人が通るの」

「少しくらいいいじゃない。僕、頑張ったのに・・・」

ブツブツ言ってるのを無視して歩いてるけど、千は止まって動いてなかった。

「はぁ・・・もぅ、仕方ないな!ほら、行くよ!」

千の手を引っ張って歩き出す。
案の定、千は嬉しそう。

「ありがとう」

「今日だけだからね」

釘刺しとかないとね。
千が送ってくれて家に着くと、お父さんとばったり会った。
千の顔をマジマジと見てる...

「よし!飯行くぞー!」

なんで?千の顔見て、いいことあったってわかったのかな?

「ほら、百瀬も早く呼べ!」

百に連絡をすると、すぐ行くと返事が来た。
ゆっくりでいいのに、百は本当に早く来た。

「ごめん。お父さん言い出したら聞かなくてさ...」

「いえ、誘ってもらえて嬉しいです!」

百は嬉しそうに言ってくれた。
お母さんと悠斗と6人で一緒に和食屋に行く。
千もちゃんと食べれるように。
今日あった出来事を話すと、みんな嬉しそうに喜んでくれた。


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