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Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系

第13章 それぞれの想い4(和也)


和也side

翔禾姫を見つめていたのですが。

雅若様の目線の高さに身を屈め、雅若様に微笑みながら話掛けたり、頬を摘まんでみたり。撫でて差し上げたりしておられる。

 まるで美しき絵を見ている様で……

 私は、人様にいつも冷静な方だ。と言われる事が多いのに……翔禾姫と雅若様を、なぜだか冷静には見られず……

 その時だった。フイに雅若様が同じ様にお二方を見つめていた。智殿と私の方に視線を送って来られたかと思うと。

 ニヤっ。と右口角を軽くお上げになられて……

(……ホー……やりますね? 雅若様)

 思わず(内心は動揺しているのに)余裕ぶって。右口角上げて微笑み返してしまったのだけど……隣にいる智殿の 様子を横目に伺うと。やはり同じ様に左口角を上げて、微笑んでいて。

 そして雅若は、私達に見せつける様に翔禾姫に抱き付かれたりと、 思いっきり甘えられていて。

 お小さいのに……

「ふふ……中々……侮れませんね。智殿」

「本当に……侮れませんね。和也様」


 などと同意しつつ。

 私にとっては、貴方様も侮れないと思っているのですがね……

 そんな事を考えつつ。視界の隅では、潤様となずな殿がお二人の世界を醸し出しておられて。

 何かが起きる予感に、私は、心がザワつくのを 感ていたんだ……



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