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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第19章 アフター・ダンスパーティー


173.

ガヤガヤと騒がしいパーティー会場を抜けだし、少しだけ賑やかさの漏れる絨毯敷きの通路を歩く。ずっと悟は私の腰に手を回したままに、中庭へと向かうために一緒に進んでいった。
通路沿いのガラス戸を開け、バラの花のアーチなどのある中庭はライトアップされている。もうとっくに日は落ちて夜。
先客として数名が居た、一般客と思われる華やかな服装のカップルや、黒ずくめのドレス…多分呪術師かな。それを悟はちら、と見てその人達から離れた場所へと私をエスコートしながら進んでいく。

「……ここならいいか…」

押す手がゆるりと降り、腰から離れる悟の手。
ガーデンチェアを引き、そこを「座りなよ、」と指す悟。小さめのアイアンテーブルと、3脚あるアイアンチェア。その一つに私は腰掛けると隣に悟も座った。
賑やかな場所というか、あの一瞬の為にか疲労が伺えて彼はふーっ、と大きなため息を吐いて。

「ちょっと前にさ、僕だけパーティーに行ってたろ?」

初めて悟の正装を目撃して私が発狂しかけたあの日かぁ…。
そして正装のままに性行為へと至ったあの日かー……。かなりめちゃくちゃにされたな、と思い出しながら悟を見てひとつ頷く。
悟はハーフグローブを嵌めたままに自身の頭をわしわし掻いてアイアンテーブルの上で両肘をつき、指を組んでる。

「まあ、前回の僕だけ行ったパーティーってのはさ。メインが今日の打ち合わせの話し合いっていうパーティーだったんだけれど。その時にねー、ジジイに種無しだとか言われちゃったのよ、僕」
『はあ?……何それ』

声が大きくならないように、少し前傾姿勢で悟に問い正す。
実際の有無は検査してるかとか知らないから私には分からない。けれども回数も多く、果てる際の出る量もかなりある。というか飛距離がある。
今、その種の有無の証明の受け入れる私がまだ作らないってストップ掛けてるわけで。
そんな悟に好き勝手言ってるジジイには私もムッ、ときた。

『そんなの向こうが勝手に言ってんでしょ?』

片肘だけついて、足を組む悟は上半身だけ私側に寄せる。ははっ、と笑って。
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