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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第16章 覚醒のトリガー


「悟!赫も蒼もここではナシだ!」

悟の言葉が聴こえたのかどうかは知らないけれど、夏油がこっちに叫んでる。
ちら、と目配せしながら夏油は使役する呪霊に触れて前へと押していた。夏油と似たような呪霊を扱うリベルタ側の男がニヤリと笑って、いけ、と言っていそうな雰囲気で、随分と硬そうな見た目の呪霊を夏油の使役する呪霊へと向かわせてる。

そんな光景を見たらもはや人間の入れる戦いじゃない。真ん中から左側は複数の呪霊が戦い、右側の壁近くでは七海と、夏油がこっちに向かわせたであろう呪霊が敵側の呪霊と戦っていた。
奥でも七海と一緒に行動してた術師が戦ってるのがギリギリ見える。もしかしたらタンクなどの障害物で見えない位置で戦ってる術師がいるのかも…。

どこもかしこも混戦してる。そんな中で大きな技を使うのはリスクがありそうで。

「領域展開は?」
「そんなに器用に敵味方把握して、廃人に出来ない保証が出来るか!?」

夏油の叫びに悟は黙って肩を落とす。

「……ってなワケで、一気に排除出来ないからね、ちまちま虱潰しにまっすぐ突き進んでいくよ。この場に待機するのは危なさそうだしね」

『……うん、あいつはこっちに気が付いてるしね』

たまにニヤ、と笑ってるし。
警戒したままに、悟はこちらに飛ばされた何かを無限で阻む。空中停止してるのは2本の鎌。七海側の構成員がこっちを見ていた。

「うん、置いていったらアウトだねー、まあハルカは大丈夫としても龍太郎に関しては殺されちゃうでしょ」
「……そうでしょうね、スパイでしたから、私は」

ピタ、と停まった鎌。それをぶんっ、と投げ返すと返された事に気が付いた相手が横にずれたというのに、肩へと一本がさっくりと刺さって命中してる。

「ぎゃあああっ!」

「あっ、テキトーに投げたのに命中しちゃったよ。天才っていうのはどこまでも運に愛されちゃってるねー。
……龍太郎とハルカは僕からちょっと離れつつ安全な位置に居て。常に警戒をすること。ハルカは出来るだけ龍太郎を守ってやんな。
人質の確保したらハルカは治療、龍太郎は人質を連れ出す……行くよ」
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