• テキストサイズ

【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第15章 縛りの為の呪物


『ん?何さ?』

悟に制止されて足を止めた。
何か一生懸命に考えてるな、という表情。海をみれば月明りが海に映って道のように見える。少なからずとも色んな場所から海を見たけれど今見ている夜の海はとても綺麗すぎて。ぼうっと月への道を見つめていたら悟が"あのね、"と言葉に出し始めたので悟をじっと見つめた。

「本当にあれこれし終わって事後報告をしちゃってからの今更なんだけどさ。ハルカは本当に僕で良いの?一緒になる人って」

『すっごい今更の話してきたね…』

悟の声色は自信の無いってわけじゃなくて、確認するような感じに聞こえる。そりゃあ天才だとか最強だとか言う人がこういう事に自信を持てなくなるのもある意味ギャップがあったけれど、その質問……悟は自信を持っていた。

悟の確認については本当に今更という質問。
私が好きになるよりも先に悟に好きになられていて、初めてのキスを奪われて、恋人のフリをするつもりから本気に好きになって、本当に付き合うことになって。初めて交わって、初めてデートして……。
何度も危険から助けてたくさんの事を教えて貰って笑い合って、抱き合って眠る。起きたら傍にいる安心感。
たくさんの初めてを体験した相手がこの五条悟という男。
良い所ばかりじゃない、もちろん悪いところもたくさんある。それを知っていても良い所が上回ると感じる程に彼が好きになってしまっていた。

私が危険な目に遭ってる間にいつの間にか私の姓をみたらいから五条に勝手に変更しといて、本当に今更な質問。
自信過剰なその微笑みに、フフッ、と笑って返した。

『悟が良いの、私は。本当に今更でしょその話。まず婚姻届ラッシュする前にすべき質問だったと思うんだけれど?』

あのラッシュの始まりを思い出した。疲れて眠った朝のオムレツに一生懸命に子供みたいにケチャップで一生懸命になって書いて、どろどろに溶け出してて。朝のホームルームから婚姻届ラッシュが即日開始された事を。
/ 2273ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp