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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第9章 五条求婚する


70.

3限目が終わり、逃げる様子を見せていないのに釘崎に後ろから抱きつかれて拘束されてしまった。釘崎の腕を解こうにも体勢的に無理があり、私の首元の腕は掴んでいても身動きが取れない、これじゃれつくとかじゃないシメるヤツだ。
座ったままの状態でやられちゃあもう立てない。

「はい!続き、吐きな!虎杖ィー…デスクライト持ってこいや!」

昔の刑事ドラマのやつ再現される、あの顔にピカー!って照らしてくるやつ。そしてカツ丼食わされて一服を進めてくる流れだな?
釘崎に言われて虎杖はごそごそとポケットを探り、小型の懐中電灯を取り出す。それを指差し釘崎に見せた。もう悪ノリだからにっこにこだ。

「釘崎刑事!懐中電灯ならございます!」
「よし、照らせ!」
『刑事ドラマかー!?その程度じゃ吐かないかんね!せめてメインディッシュのカツ丼持ってきてから言…、』

ピカッ!と照らすライトに目を瞑る。眩しい、吐きますからっ…!
釘崎を掴む手を目元にやり、もう片手を机に忍ばせて例のブツを手繰り寄せ机に出した。

『眩しっ!……くっ、詳しい話は省く!
"これ"に"これ(2枚目)"に"これ(3枚目)"に"これ(4枚目)"だ!』

バァーン!と効果音が付きそうだ。机に置かれた封筒、クリアファイル、ノート、封筒。あと一枚貰ったら完成形かもしれない。いや、頭とか脚のパーツじゃないから封印されしエクゾディアじゃないか…。
首筋に釘崎の髪がさらりと当たる。虎杖に顎で指示した模様。
きっと一番手に取りやすく、3限目が始まる時に渡されていたという事で虎杖は迷わずに封筒を取った。
ガサガサと音を立てて、上から覗き込んで目をまんまるとさせている虎杖。頬の傷もありちょっとやんちゃなトゲピーみたいな顔をしてらっしゃる。

「……これさ、まじ?」
「虎杖焦らすな早くしろ、机に出せ」
『え、私は人質ポジションかぁ?』

近付く足音。
伏黒恵も参加しました、とこの公開処刑にやって来る。
虎杖は皆の注目の的。ウウン、と咳払いをし、にたにた笑いながら出そうとしたりしなかったりを始める。

「ディンディンディンディン……」
「焦らしてんじゃねえ、アホ」

まあ、そんな虎杖は伏黒によってスパン!と頭を叩かれていたのだけれど。口を尖らせた虎杖はふざけるのを止めて素直に机に出す。
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